副業ライターはじめて、まもなく1年になります。
ライターをはじめてから納品した記事は、1年で300記事を超えました。
…が、実はそのうちの50記事は、文字単価0.1円の激安案件です。
おそらく初心者がやりがちな失敗を、これだけ盛大にやらかしている人も少ないのではないでしょうか…
単価の安い案件を受けようかな…?
と考えている方に、未経験の頃に0.1円/1文字案件を受けるデメリットをご紹介します。
私の経験ベースなので、生々しい話も多くて申し訳ないです。
ですが、志を持ってwebライターを始めたのであれば、安い案件を受けることに対する自分のスタンスはきちんと確立しておくべきです。
この記事が、そのためのきっかけになれば幸いです。
クラウドワークス見てると、本当に企業の看板って大事だなと思う。スキルがないとか信用を得るためだとして、こんなんやってたら1日やってもたぶん今の時給分も稼げない。
「アンケートに答えるだけ!5円/300字以上」
「知識不要!ライターのお仕事です!(0.1円/文字)」— 担当 (@PIC_2020) May 25, 2020
ランサ〇ズとかWebライター募集で文字単価0.1円がゴロゴロしてて、この世の闇を垣間見る。
(当然、そんな単価でまともなもの書けんから、wikiとかの丸写しみたいなのが量産されると)
>RT— HARUKAZE(春風) (@harukaze_JSDF) May 21, 2020
単価の安い仕事を受けることに、メリットはほとんどありません。
実際に0.1円/1文字案件を50記事も書いた私が言うんだから間違いないです。
それでも、ライター未経験で自信がない人にとっては、いきなり単価の高い仕事を取りにいくのは難しいかもしれません。
だったら、単価の安い仕事は「脱・未経験」のためと割り切って受けようね、という記事です。
私が受けた単価の安いライティングの内容とは?
私が副業でライターをはじめて最初に取った案件です。
- 個人ブログ記事の執筆
- テーマ:生活の雑学
- 未経験歓迎
- 簡単に執筆できるマニュアル付き
- 文字数:1500〜2000文字/1記事・記事数
- 報酬:1記事200円
- テストライティング有 (支払い無し)
俗にいう、0.1円案件。
文字単価も記事単価も低く、今となっては絶対に手を出さない案件です。
しかし当時は、未経験歓迎・マニュアルありに惹かれて、応募ボタンに吸い込まれていったのでした。
はじめはとても楽しかったです。
知らなかった知識をどんどん知ることができて、世界が広がる感覚がありました。
(壮大だけど、ほんとにこんな感じ)
ただ、問題は報酬です。
最初は経験もないため、1500文字書くのに2~3時間くらいかかってました。
1記事200円×50記事=10,000円
1記事200円÷1500文字=0.133…円/1文字
約1500文字×50記事=75,000文字
1記事200円÷3時間=66.6666…円
約3時間×50記事=150時間
ざっくりですがこんな感じです。
※クライアント様の名誉のために言っておきますが、お人柄は大変良い方でした。
俗にいう搾取案件ではなく、単純に個人ブログ運営として出せる予算の限界だったのか、相場を知らないかのどちらかだったと思っています。(そうだと思いたい)
それを理解せず、初心者歓迎案件というだけで反射的に飛び込んでいった私に大きな責任があることを、ここでお伝えしておきます。
単価の安い仕事ばかり受ける4つのデメリット

単価の安い案件が絶対悪だとは思ってません。
ただ、やはりそれ相応のデメリットは覚悟しておくべきです。
私が感じたデメリットは次の4つです。
- 作業量に対して報酬が安すぎる
- ライティングが苦痛になる
- フィードバックがない
- 自分に自信がなくなった
これらのデメリットをひしひしと痛感して、私は一度副業ライターを諦めました。
順番に解説していきますね。
作業量に対して報酬が安すぎる
いくら簡単なライティングとはいえ、75,000文字ってかなりの文字数です。
400字詰め原稿用紙180枚分になります。
貴重な休みを削り、平日は時間を捻り出し、必死になって約1ヶ月書き続けた報酬が
たった1万円。
書いた記事はクライアントの記事となるため、自分の手元にも残りません。
50記事中、1記事もです。
自分のブログは書いたら資産になるけど、それすら残らないんです。
もちろん、尊い1万円であることには間違いありません…
ただ、あまりに報酬と作業量のバランスが悪すぎます。
それだけの時間と犠牲を払って、自分の手元には資産となる記事も残らない。
報われなさすぎるんです。
ライティングが苦痛になる
報われない仕事って、シンプルに楽しくありません。
途中から苦行でしかなかったです。
30記事超えたあたりから、楽しいなんて感情も消え失せてました。
フィードバックがない
私が受けた案件には、フィードバックが一切ありませんでした。
フィードバックがないということは、クオリティも求めていないということ。
つまり誰でもいいのです。
クライアントはライターにも、私にも、期待していません。
「別にあなたじゃなくてもいいですよ。」と言っているのと一緒です。
残念ながら、
単価の安い仕事ほど手間で大変で伸びません。単価の高い仕事ほど、自由でシンプルで伸びます。
皮肉なものですが、そういうものです。
高単価の仕事をもらいましょう。
やり方はシンプルで、お金のあるところに行けばOKです(^^)
お金のある人と仕事をするのが基本です。
— 佐藤誠一@年収750万円Webライター (@seiichi_satoweb) October 5, 2019
ライターは、クライアントとのフィードバックを経て成長していくといっても過言ではありません。
学ぶ機会がなく記事数だけをこなしても、ライターのスキルとして得られるものはほとんどないのです。
自分に自信が持てなくなってしまった
ライターをしている人の中には、
「仕事もらえるだけでありがたい」
と考えてしまう人がとても多いそう。
育児中でなかなか外に働きにいけない主婦・主夫の方や、元の性格がネガティブな人が陥りがちで、「安い案件でもやらせてもらえるだけでありがたい」と考えてしまうのです。
フィードバックもないまま記事の量産をしてしまった私。
初心者からほとんど進歩していないのに実績だけはあるという、
超ちんちくりんなライターになってしまいました。
と負のスパイラルに陥ってました。
納品が終わった瞬間、私の心はポッキリ。
激安案件を受けて得た3つの気付き

激安案件を納品後、2週間はクラウドワークスもTwitterのライターアカウントも見なかった私。
もうちょっとライターやる?もう諦める?と、少し頭を冷やして考えていました。
結果的にはお金欲しさでWebライターを再開することにしたのですが、それまでにずいぶん葛藤もありました。
と自問自答していくうちに、自分の中で3つの気付きがありました。
- 良い仕事をするにはある程度の報酬も必要
- 報酬を上げるにはスキルアップが不可欠
- 副業やるなら作業時間を増やすべし
順番に解説していきます。
良い仕事をするにはある程度の報酬も必要
単刀直入ですが、報酬はモチベーションにダイレクトに影響します。
低すぎる報酬では、モチベーションが上がらない。
モチベーションが上がらないということは、良い記事は書けない。
じゃあ、良い記事を書けばモチベーションが上がるのでは?
そうすれば報酬も上がっていくのでは?
今より単価が高い案件にも応募できるようになるのでは?
自問自答をぐるぐる繰り返した結果、
良い記事を書く=報酬もアップする!
という結論にたどり着きました。
報酬を上げるにスキルアップは不可欠
「じゃあ良い記事を書くにはどうすればいいだろう?」
いまの私は、言われたことをただ書くだけの操り人形。
ライターというより、ただタイピングしているだけ。
ここを脱出するには、まずライターとして必要な知識を身につけなければ。
そう、私には知識がありません。
記事の質を上げるには、ライティングに関する知識を増やしてスキルアップが不可欠です。
改めていろんなライティング講座や本を読みはじめましたが、知らないことだらけでした。
- 具体的なリサーチの仕方
- 速く書ける構成の書き方
- SEOの知識
- 検索ボリューム
- キーワードの選び方
- 顕在ニーズと潜在ニーズ
などなど。
恥ずかしながら、私はライターという仕事をなめてました。
未経験でもできる!というワードだけを都合の良いように解釈していたのです。
「ライターとして報酬を得るためには、ライターとしての知識が必要」という視点がすっぽ抜けていたことに気づいたんです。
詰まるところ、安い単価の仕事ほどそれをこなせる代わりの人がいるってことだけ覚えておけば事業なんていくらでも起こせる。どんなに小さいニッチなことでも良いから、自分しかできない、知らない、あるいはできる人が少ない仕事を優先的に選べば勝手に単価も上がる。
— なるがみ (@nalgami) April 24, 2020
ここから私は、ライティング講座のブログをいくつか読んだ後、0.8円以上の未経験可の案件に積極的に応募していきました。
このときにご縁のあったクライアントは、細かいレギュレーションを設定されており、かなり苦労しました。
でも、フィードバックをいただくたびに成長した実感がありました。
そこからコツコツ努力していった結果、副業Webライターとして月5万の収益を得ることができました。
詳細は【webライター】未経験から副業で月5万稼ぐためにやったことで紹介しています。
副業やるなら作業時間を増やすべし
経験が浅いうちは、単価が低いのはある程度仕方のないこと。
稼ぐには数をこなさねばなりません。
数をこなすということは、作業時間を増やすということ。
ただでさえ忙しい本業や家事の合間をぬって、時間を創り出す必要があるのです。
副業ってめっちゃしんどい…
でも、しんどいしんどいって言うだけでは始まらない。
そのために、いろんな工夫をしました。
- 本業ではタスク管理を徹底し、残業はできるだけしないように済ませる。
- 井戸端会議のおしゃべり時間もカットして、就業時間は仕事に集中。
- 意味のない飲み会には行かない。
- 通勤電車内も作業に充てる。
- 家事の時短化に努める。
などなど。
気付けば、本業して家事をこなしながらも、1日に2~3時間は作業時間を作り出せるようになっていました。
2~3時間って大した時間じゃないと思うかもしれませんが、意外といろいろできますよ。
- ジムに行ってシャワー浴びて帰ってこれる
- 漫画は5冊くらい読める
- 映画1本は余裕で観れる
仮に副業ライターやめたとしても、これだけの自由時間が手に入ると考えると、ちょっと頑張れそうじゃないですか?
時間って貴重ですよね。
単価の安い案件は、脱・未経験のために利用するべき
いろんな意見があるこの問題。
激安案件で心折れて、また復活して。
その中で私が至った結論は、デメリットを分かったうえで脱・未経験のために受注するなら悪くない、ということです。
多くの人は、社員やパートとして「会社から言われたことをこなして」お金をもらってます。
副業は、仕事を自分で獲得して・自分で納品物を作って・自分で交渉して・納品します。
本業とは違う稼ぎ方のプロセスをいち早く経験するために、安い案件から挑戦するのは悪いことだとは思いません。
今、勉強してるのとは全く違うけど、クラウドワークスで案件とれた!笑
プログラミング記事の校閲的なやつだから、今の仕事で得た能力でいけるやつ。応募人数も多いし、単価も安い(1記事1000円)けど、
大切なのは、フリーランスとして案件を獲得したという一歩。— さだ@独立したい愛妻家SE (@sada_log) May 30, 2020
ただ、もしあなたが「私なんて未経験だからこれでいいんだ…」と考えているなら、これだけは言わせてください。
- 0.1円ライターとして応募したのは自分自身
- 未経験を脱出したら次のステップへ行くべし
ということです。
0.1円ライターとして応募したのは自分自身
私は激安案件の数をこなしていくうちに
- 私は0.1円の価値しかない初心者ライターなんだ…
- しかも副業だし…
- 仕事もらえるだけありがたいんだ…
という負のスパイラルに陥っていました。
ただ、この思考はとても危険です。
だって、ライターとして0.1円の仕事を選んだのは自分だから。
誰かに言われてやってるわけじゃない。
自分で0.1円の価値がふさわしいと思って応募してるわけです。
- スキルないから
- 未経験だから
- 文章うまくないから
最初はみんなそうです。
最初は0.1円の価値しかないから0.1円の仕事をする。
経験を積むために0.1円で修行する。
そう考えて0.1円案件を受けるのは、私はありだと思ってます。
「経験を積むなら1.0円案件でも一緒じゃないか!」という方もいらっしゃるんですが、そう思える人はそこから始めたらいいのです。
未経験を脱出したら、次のステップへ行くべき
激安案件を続けても、成長できる可能性は非常に低いです。
それは、自分のスキルを必要として採用されていないから。
人が成長できるのって、「必要とされたとき」なんです。
単価の安い案件を数件こなして脱・未経験したら、次へいきましょう。
未経験を言い訳にすることなく、きちんと営業して、提案して、あなたのスキルを必要としてくれるクライアントと仕事をしましょう。
そのほうが得られるスキルも知見も多いし、ライターとしてもずっと成長できるはずです。
ライター単価安い問題は単価を上げても一緒に仕事しましょうという人を全力で大切にすればいい。一時的に収入は落ちるかもしれないけど、単価フィルタリングは必要。安いライターの周りには安い客しか残らない。自称ライターを重宝がるのは筋の悪い客しかいない。単価とペンで自分を守ろう。#物書き
— wnagamin/jg (@ngmn_alikick) February 13, 2020
未経験からライターとしてライティング業務を始めるハードルは現在非常に低く、誰でも参入しやすい環境が整っています。
ただし、稼ぎ続けるためには文字単価が自動的に上がるようなシステムや案件を見つけるだけでなく、ライターとして稼げる状態を自分で作っていく必要があります。— Fuka ogawa (@ogawa_fuka) December 1, 2019
まとめ
未経験のライターが単価の安い案件を受けることによるデメリットをご紹介しました。
未経験のうちはどうしても自信がなく、単価の安い案件から受注してしまいがちです。
私はそれを決して否定はしません。
しかし、あくまで「脱・未経験」のための踏み台として受けるべきです。
そればかりを受けて消耗し、自信を喪失するようなことはあってはなりません。
数ある副業の中で、文字を書いてお金をもらうことを選んだのは自分自身です。
だったら、自分の文章で稼げるようにスキルアップし、案件を選んでいくことが大切だと私は考えてます。